旅の雑記帳、第一回は現在のブログのバック画像であるレオナルド・ダビンチの「最後の晩餐」についての雑感。
最後の晩餐情景

最近の写真・印刷技術は非常に優れ、画集でも本物と見紛うまでの精巧さで、印刷上とは言え絵画作品を鑑賞できる。特に、繊細な微かな表現の実現や、光源の工夫によりマチエール(絵肌)をより浮き出て見ることもできる。だが、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会で「最後の晩餐」を見てからこの考えは変わった。
「最後の晩餐」のある教会の元食堂の全空間が「最後の晩餐」となったのである。500年前は、静謐な時間と空間のなかで、聖職者はイエスの最後の晩餐を見ながら、イエスの血と肉の清廉な食事をしていたことであろう。その祈りのある空間全体が「最後の晩餐」のベースとなり、その上にこの「最後の晩餐」の作品がある。その密接な関連を感じてしまった後は、作品そのものだけでは物足りなくなってしまった。
2次元の平面絵画が、空間の軸を加え、3次元になった。
そしてさらに、500年という時間の軸を加えると4次元の作品となる。
小難しい芸樹論は別として、一鑑賞者して体感したことだ。

参考記事:イタリア・南フランス旅行:ミラノ編8日目/18日間
参考記事:この目でルネサンス美術を見てきました!!その4 最後の晩餐など



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