今回はヴァチカン美術館について体験談をお話しします!!
<ヴァチカン美術館>
【美術館入口】
ヴァチカン美術館は25もの美術館・博物館・図書館などの集合体で、鑑賞全ルートは7kmに及ぶそうです。
【ヴァチカン美術館予約証】
館内は広く、しかも一方通行のところがありますので、鑑賞ルートはしっかりしたいものです。
私たちは、ヴァチカン美術館からシスティーナ礼拝堂、サンピエトロ大聖堂へのルートを選択しました。
なぜなら、ヴァチカン美術館鑑賞後にシスティーナ礼拝堂に行き、そこからサンピエトロ大聖堂に待ち時間なしで入れるからです。
ヴァチカン美術館の正規の出口から出てしまうと、サンピエトロ大聖堂に入るのには大聖堂の入り口へ最初から並ばねばならないからです。また、システィーナ礼拝堂からサンピエトロ大聖堂への案内がないため、ほとんどヴァチカン美術館に戻ってしまい、一方通行のため戻れないという悲劇になります。
【公式マップに案内経路を朱書】
ヴァチカン美術館公式サイト
http://www.museivaticani.va/content/museivaticani/de.html
色々有益な情報が掲載されていますので目を通しておいた方が良いかと思います。
例えばシスティーナ礼拝堂は各種宗教行事で使用されますので、案内のカレンダーをチェック。
非常に綺麗なサイトです。イタリア語から英語モードにスイッチできます。
ヴァチカン美術館公式サイトに掲載されている上記マップの場所
http://www.museivaticani.va/content/museivaticani/en/visita-i-musei/servizi-per-i-visitatori.html
画面左下に表示されます。ダブルクリックでマップがダウンロードできます。
Maps
Tour itineraries in the Vatican Museums
さて、上記経路の順を追って見て行きたいと思います。
①絵画館ピナコテーカ(Pinacoteca):13~17世紀イタリア絵画を収蔵。
②グレゴリアーノ・エジプト美術館(Museo Gregoriano Egizio):エジプト王朝時代の作品を収蔵。
③ピオ・クレメンティーノ美術館(Pio Clementino):ヘレニズム期の古代彫刻を収蔵。
④燭台のギャラリー(Galleria dei Candelabri)
⑤タペストリーのギャラリー(Galleria degli Arazzi)
⑥地図のギャラリー(Galleria delle Carte Geografiche):地図がフレスコで描かれる。
⑦ラファエッロの部屋(Stanze di Raffaello)
⑧システィーナ礼拝堂
⑨サンピエトロ大聖堂
ヴァチカン美術館の主要なものを鑑賞後、システィーナ礼拝堂に入りました。その後、サンピエトロ大聖堂への入り口が分からず美術館に戻ってしまいました。違いに気づき、戻ろうとしましたが、監視員の方に一方通行で止められました。
幸い、その監視員の方に「サンピエトロ大聖堂に行きたいのだが。。。」とカタコトの英語で伝えたところ、「じゃ、案内しよう」と礼拝堂まで一緒に行って頂き礼拝堂の異なる出口(案内板なし)を教えて頂きました。
道すがら、日本には何回も行かれ、特にディズニーランドは良かった、次は仙台に行きたいとのことでした。
偶然、親日家の方だったので幸運でしたが、迷惑をおかけしないように、大聖堂への入り方を説明致します。
【システィナ礼拝堂からサンピエトロ大聖堂へ抜ける方法】
システィナ礼拝堂の短辺側の一つの「最後の審判」図を背にして進み、右奥に何の表示のない出口があります。そこを進むと大聖堂直結です。
大抵は左側の出口から美術館に戻ってしまいます。お気を付けて!
なお、礼拝堂は静寂にしないと監視員に怒れます。写真も一切だめ。また、肌の露出した洋服もNGです。
敬虔なクリスチャンの多いイタリアでは厳しいようです。マナーを守りたいものです。
■心に残った絵画6点(盛期ルネサンスを中心として)
ダ・ヴィンチ「聖ヒエロニムス」
未完の作品ですが、ダ・ヴィンチのデッサン集にあるような人体の解剖的な確かな描写が圧倒的な圧力を感じた作品でした。
ダ・ヴィンチの深淵な人間性を感じることのできる作品で、ぜひ、一度この絵の前に立って見たい秀逸の作品です。
ラファエロ「キリストの変容」
ラファエロの傑作のなかでも完ぺきな作品でした。
学生の頃より図版で良く知っていた作品ですが、この作品の前に立つと、その色彩の渦と画面を駆け回るムーブマンはめぐるめく果たしなく続き、感動されられる作品です。
ラファエロ「アテナイの学堂」
ヴァチカン美術館のなかで最も見たかった作品です。プラトン、アリストテレスを中心に学問の各分野の偉人を配し、アカデミックな議論をしている図は、なんとも興味深く、また、見る者の心情は、雑念なくなり、崇高な雰囲気にしてくれます。
ミケランジェロ「ピエタ像」
たしかミケランジェロが自分の墓用に制作したものと記憶しています。確かに、「癒し」の表現での最高傑作だと思いました。
ヴァチカン美術館でこの作品を見たとき、あなたも、きっと心が洗われる瞬間を体験できると思います。
ミケランジェロ「創世記」(システィーナ礼拝堂)
礼拝堂に入った瞬間、天井全体のブルーの色彩を中心とした「創世記」は各物語をそれそれ語り始め、永遠の時間を感じるよな雰囲気に包まれました。
コンクラーベも行われる荘厳なこの空間の空気を吸えることは何とも日本人として幸運な感じがします。
創世記には次のものが含まれています。
■光と闇の分離 ■太陽、月、植物の創造 ■大地と水の分離 ■アダムの創造
■エヴァの創造 ■原罪と楽園追放 ■ノアの燔祭 ■大洪水 ■ノアの泥酔
ミケランジェロ「最後の審判」(システィーナ礼拝堂)
神が人間の最後の審判を下す姿は、威厳をこれほまでも表現できるのかと思いました。
天井画と同じように、ミケランジェルの絵画の最高傑作に触れられる幸せを感じました。
なお、システィーナ礼拝堂は撮影禁止のため上記画像は図版より転送。
次回は、ウフィツィ美術館です!!
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