イタリア・南フランス旅行もいよいよ終了。帰国に向けての準備になった。今日は旅行17日目だがモスクワ経由成田に着くのは18日目の午前中になる。
第一日目のローマ観光から、フィレンツェ、ヴェネチア、ミラノ、ニース、エクスアンプロヴァンス、カルカソンヌ、ボルドー、パリと18日間良く回った。どこも楽しい思い出の地になった。
また、美術館巡りでは、ルネサンス盛期絵画の傑作を堪能した。ダ・ビンチの「最後の晩餐」「受胎告知」、ミケランジェロの「天地創造。最後の審判」「ピエタ」、ラファエロ「アテネの学堂」「ヒワの聖母」など世界の最高傑作だ。
起床
朝食は昨日ラファイエット(百貨店)で買ってきた日清のカップ麵。やっぱり3週間近くになると日本食の味が恋しくなる。たとえカップ麵でも満足した。
シャルルドゴール空港へ
タクシーで空港へ。ホテルで大き目のスーツケース4個あると説明しタクシーを呼んでもらったため一台で全部入った。パリ(ほぼルーブル)から空港(C2)まで€75。
空港免税手続き
到着後、免税手続きへ。空港側の手続き列の整理法も悪く待つだけで1時間浪費した。また、当方の勉強不足もありストレスが溜まった。還付金が現金かクレジットかなど、その意味する分類が分からなかったり、2か国に渡った場合に前の国で手続きしないと無効になるなど、当方の責任もあるが釈然としないまま手続きをした。
モスクワへ
中継点のモスクワ、ここで2時間の待ち合わせ。モスクワの空港ではルーブルしか使えないので注意が必要だ。食事などはクレジットカードを使えば良いが、販売機などは使えない。フランスとの時差は2時間。ただし、フランスはサマータイム実施中。
帰国
モスクワで何か分からなかったがトラブルで待たされ出発。日本時間の翌朝成田に着陸。アイロフロート・ロシア航空はあまり評判は良くなかったみたいだが、食事もワインも良かった。また、荷物がロストしたが翌日には自宅に届いた。係員の対応も良かった。
さて、旅行記はおしまいになるが、ちょっと気がつた事柄を蛇足ながら下記に記述した。
「安全な旅行のために」
日本ではジーパンの後ろのポケットに長財布を入れている光景をよくみる。財布の半分は露出しているのである。私の若い頃(40~50年前)には日本でもスリは相当数いて、特に電車内は横行していた。スリ以外にも置き引きで、玄関先の革靴が盗まれた。電車の網棚の荷物が盗まれたなど枚挙にいとまがない。
残念ながら現在でも、まだ、今回旅行した文明国のイタリア、フランスでさえも相当な犯罪がある。盗難ならまだしも生命が危険に晒される場合もあり得る。
軽度の被害、旅行中にパスポートや現金、クレジットカードが盗まれたら。。。楽しいはずの旅行が一転して暗い思い出になってしまう。
では、重度の被害だったら。。。
日本は平和い慣れ、いわゆる「平和ボケ」していることを考慮に入れると、少し、用心深いくらいで良いのではと思う。そんな思いで次のような「安全な旅行のために」の実践経験策を列挙した。
【現金とクレジットカード】
海外旅行で現金払いとクレジットカード払いの損得、持ってゆく割合やセキュリティーなどの兼ね合いで悩むが、今回の旅行では次のようにした。
換金場所について : 一般に米ドル、ユーロは事前に日本で換金した方が得。今回の旅行は出発数か月前からレートの安いタイミングで銀行で換金した。1ユーロあたり4円の手数料であった。換金時のレートは1ユーロ134円(2017年7月)。
現金払いとクレジット払い : 換金手数料の関係からクレジット払いの方が得。
結論的には、現金よりもクレジット払いを多くした方が得。といってもキャッシュオンリーのところも多く、また、18日間と長いため結構な金額になる。多額の現金はセキュリティー上よろしくないので、必要現金の半額を海外専用プリペイドカードに替えて持って行った。現金は四人で等分し危険分散。
現金+海外専用プリペイカード+クレジットカード。
なお参考までに、ユーロの現金は50ユーロ札を超える紙幣は受け取り拒否(偽札の横行)される場合があるので、50ユーロ以下の金種で両替とすること。
海外専用プリペイドカードは、MasterCardのCASH passportを利用した。引出時に多少の手数料がかかるが、MasterCardのロゴがあるATMなら(どの都市でも対応可能)
使用できる。また、カードは正副2枚あるので安心。カード入手が簡単。
【貴重品の携帯方法】
貴重品のパスポート、現金、クレジットカードは必ず、腹巻タイプのセキュリティーポーチに入れること(夏季用もあり)。この腹巻タイプのセキュリティーポーチはズボンやスカートの下に巻くためセキュリティーは高い。ただし、当日の旅程でパスポートポートやクレジットカードを多用する場合は、次のひも付きポーチにする。
【ひも付きポーチ対策】
財布らしくないポーチに携帯するバッグに、ひも(できれば金属製チェーン)で接続する。万一、バッグがあけられポーチに犯人の手が及んでも気が付くので、効果は大。また、財布らしくなポーチのようなものの方がより良い。
その他、携帯電話なども接続すること。念のため接続しないダミー財布も多少効果があるかも知れない。
【スキミング防止】
パスポート、クレジットカードなどはスキミング防止のカードケース(磁気データ保護)に必ず入れること。カードは手渡さなくても、外部からスキミングされる。1000円以下で購入できる。ケースは薄から扱いやすい。
【ワイヤーや鍵対策】
ワイヤーは長いものと短いものが必要。長いワイヤーは列車に乗る場合、スーツケースを置き場に固定する場合に用いる。イタリア・フランスの列車は入口に荷物置き場があり客席は中の方なので、荷物の様子が見えない。ワイヤーを巻けば安心。
ここで注意。というか失敗。ワイヤーの鍵がダイアル数字合わせ式のものを使用した時のこと、開錠するのに暗くて見えない場合があった。で、南京錠式の方が良い。
短いものは、バッグとスーツケースを繋ぐなど用途も多い。
【バッグ対策】
バッグなどの取り出し口は自分の腹部側に。リュックなど背中側にチャックなどはもっての外。正面でもスリは気が付かないうちにチャックを開けられる。
自分の腹側にあれば安心度は高い。できれば、危険地帯はその上に腕でカバーすれば尚いい。
なお、ポケットの財布は絶対ダメ。
ただし、あまり警戒し過ぎる態度が逆に不自然でスリの興味(なにか高価なものを持っている)を促す可能性があるので適宜に。
【服装や手荷物】
当然、華美な服装やブランド品の紙袋などを持って、しゃなりしゃなりと歩いていれば、スリの標的になりやすい。スリ側も簡単に、安全に、儲かる獲物を物色している。
絵にかいたような獲物だ。外出時は華美な服装や高価な装飾品は避けた方がいい。
【隊列】
複数人の場合だが(我が家は4人)、通常の街歩きは二列縦隊がいい。会話も自由にでき、互いに監視できる。狭い通路などの通過は、最も頑強な者を最後に配置する。
最終者は最も危険であると同時に、全員を監視できる位置にいるからである。
【警備】
ATM操時や、支払い時(財布やカードを露出する)などはオペレーションする人以外の者は周りを囲み警備すること。安全と思われる店内でも、プロは見ていて、どの人のどのバックの中のどのようなのもを盗るか観察している。通常よりも、ちょっとでもハードルを高くすることで、危険度は一気に落ちる。
【置き引き注意】
空港や駅、ホテルでの待ち時間などで、スーツケースを放置している人がいるが、かなり危険だ。必ず見張り番を置くこと。
【危険な場所と時間】
当たり前のことだが、人通りの少ないところ、夜間、暗いところなど危険なところには行かないこと。大丈夫などと勝手に根拠のないことを思わないように。
屈強な複数人に囲まれたとしたら。。。貴方は大丈夫なのですか?
【緊急用備忘録】
クレジットカードが盗まれた場合には、すぐに停止依頼をするための連絡先を備忘録として持って置きたい。窃盗以外でも緊急時の連絡先も必要であろう。
パスポートは必ずコピーを撮り重要書類(ホテルの予約票や電車のチケット等)と一緒にしておくこと。パスポートの写真もあれば、再発行時に役立つらしい。
【スリにあった体験談】
3年前のパリ旅行の時、初めてスリにあった。被害は1万円弱であったが、なにかしばらく気落ちしたままだった記憶がある。そして、そのプロの技術には本当に感心した。
経緯は、パリで夕方、相当な買い物をし、皆、両手が塞がった状態で地下鉄に乗ろうとした。ホームでまち、入線してきた電車に乗り込もうとした時、なにか邪魔する人がいて乗りにくかった。何とか人を押し合いながら乗ったのだが、その瞬間、私の左のポケットに手が入ってきたのを感じ、反射敵にその手を払ったが、次に、娘が、
「おかしい」と叫んだ。前に抱えていたバックのチャックが開いていたのだ。そのまま次の駅で降り、すぐ調べたら財布がなかった。同時に下車したサラリーマン風の男性が、「少女たちがスリをした」と言っていた。
電車がホームに入線し、ドアが開いて、閉まるまでの一瞬に、バックのチャックを開け、中の財布を抜き取ったのだ。それも、その間に気づかれないうちに。プロの技だ。
電車に乗りにくくし、時間と人の接触の機会を作り、同時に複数の犯罪を犯す。盗品はすぐに仲間内にリレーし犯罪を隠す。プロのスリ集団。
<主な経費一覧> (一人当たりの料金)
航空券(アイロフロート・ロシア航空) : 53,450円
往路:成田、モスクワ経由、ローマ 復路:パリ、モスクワ経由、成田
コロッセオ、フォロロマーナ入場料 : €12
ヴァチカン博物館入場料 : €20
バルベリーニ宮殿入場料 : €7
フィレンツェカード : 8,844円
ゴンドラ乗船料 : 3,500円
夜の音楽会 : 3,977円
ヴァボレット乗船料・2日 : €30
「最後の晩餐」ツアー : 7,917円
オルセー美術館入場料 : €15
<宿泊ホテル一覧>
下記の宿泊料は一人当たりの円(ユーロは134円)に換算した金額です。4人の宿泊で主にジュニアスイート室でダブルベッド+ソファーベッドが中心になります。
以上
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